マヌカハニーがザラザラする原因

他のハチミツと比べてマヌカハニーはザラザラしている事が多いですね。それはなぜでしょう。こちらではこの疑問についてお答えしていきます。

マヌカハニーのザラザラ感の正体

マヌカハニーのザラザラ感は、ハチミツの結晶化によるものです。この現象は、ハチミツに含まれる糖類、特にグルコースの性質が原因です。

一定の温度で溶ける限界量を超えて結晶化が進むと、ハチミツは滑らかな液状から固体の状態に変わり、その結果としてザラザラな質感になるのです。

次に、マヌカハニーの特徴として、他のハチミツよりもグルコースの含有量が高いということです。

これは、ニュージーランドの特定のマヌカの木から採取される花蜜がもたらす特性です。そのため、マヌカハニーは他の種類のハチミツに比べて結晶化しやすく、ザラザラとした感触になりやすいのです。

ザラザラ感が発生する条件

まず、ハチミツのザラザラ感=結晶化は自然なプロセスです。

ハチミツには主にフルクトースとグルコースが含まれています。これらの糖分は水に溶けやすい性質を持ちますが、特にグルコースは冷却や長期間の保存により結晶化しやすくなります。フルクトースはより水溶性が高いため、結晶化しにくいですが、グルコースが多く含まれるマヌカハニーは結晶化がより進むのです。

さらに、保管環境も結晶化に大きく影響します。温度が10度から15度の範囲では結晶化が最も進みやすいとされています。冷蔵庫で保管すると結晶化しやすくなるのはこのためです。

適切な温度(20度前後)の安定した温度で保管することでザラザラ感を防ぐことができます。

結晶化と品質の関係

結晶化によるザラザラ感は自然な現象であり、マヌカハニーの品質や有効成分に影響を与えるものではありません。

マヌカハニーの抗菌作用を担う成分メチルグリオキサール(MGO)は、結晶化が進んでも効果や濃度に変化はなく、マヌカハニーの健康効果が損なわれることはありません。

さらに、マヌカハニーの抗菌活性を示す指標として、ユニーク・マヌカ・ファクター(UMF)がありますが、結晶化の有無にかかわらずUMF値は一定です。

ザラザラしたマヌカハニーを滑らかにする方法

自宅でできる簡単な滑らか化の方法

ザラザラになったマヌカハニーを滑らかに、さらに成分を維持するためには低温での湯煎が最も効果的です。

湯煎のやり方と注意点

準備する道具と材料:

・大きめの鍋
・耐熱容器(ハチミツを入れるためのガラス瓶や金属製の容器)
・温度計

① ハチミツの容器を準備
ザラザラになったマヌカハニーを耐熱容器に入れます。ガラス瓶や金属製の容器がおすすめです。プラスチック製の容器は、熱で変形する可能性があるため避けましょう。

② 湯煎の実施
ハチミツを入れた耐熱容器をぬるめのお湯の入った鍋に入れ、湯煎を開始します(耐熱容器の中にお湯が入らないように気を付けましょう)。

ゆっくりと加熱し、ハチミツが完全に溶けるまで定期的に軽くかき混ぜたりします。

この過程で湯煎のお湯の温度が40度を超えないように注意し、焦らずゆっくりと時間をかけることが重要です。

③ ハチミツの冷却
ハチミツが完全に溶けて滑らかになったら、湯煎から取り出し、室温で冷まします。

この際、急激な温度変化を避けるために、冷蔵庫には入れずに自然に冷却します。

再結晶化を防ぐ保存方法

再び結晶化を防ぐためには、ハチミツを20度前後の一定した温度で保管することが理想的です。

また、直射日光や高温多湿の場所を避けることで、ハチミツの品質を保つことができます。

上記の方法を用いることで、ザラザラになったマヌカハニーを滑らかに戻すことができ、再結晶化を防ぐことができます。湯煎のときは温度管理が重要であり、時間をかけて丁寧に行うことがポイントです。

ザラザラなマヌカハニーの食べ方アイデア

結晶化してしまったマヌカハニーでも、栄養価は変わらないのでそのままご利用いただいても全く問題はありません

暖かい飲み物(ハニージンジャーティー等)に入れれば簡単に溶けてザラザラ感は無くなります。

ここでは結晶化したマヌカハニーをそのまま利用する方法をご紹介します。

ザラザラ感を楽しむレシピ

【ハニートースト】

材料:
・食パン:2枚
・結晶化したハチミツ:大さじ2
・バター:大さじ1

作り方:
①トーストした食パンにバターを塗ります。
②結晶化したハチミツを①のパンの上に均等に広げます。
③オーブントースターで2分ほど焼き、ハチミツが溶けてパンに染み込んだら完成です。

ポイント:
ハチミツが温かくなることでザラザラ感は少なくなり、トーストの食感と一緒に楽しめます。シナモンパウダーをプラスする事でさらに美味しくなります。

他の食材と組み合わせる方法

【ハニーマスタードチキン】


材料:
・鶏胸肉:2枚
・★結晶化したハチミツ:大さじ2
・★粒マスタード:大さじ2
・★ニンニク(すりおろし):1片
・★オリーブオイル:大さじ1
・塩、コショウ:適量

作り方:
①鶏胸肉に塩・コショウを振ります。
②マリネ液を作ります(ボウルに材料の★を入れ、よく混ぜます)。
③鶏胸肉をマリネ液に浸し、30分ほど冷蔵庫で漬け込みます。
④フライパンに少量のオリーブオイルを熱し、鶏胸肉を中火で両面がきつね色になるまで焼きます。
⑤鶏肉に完全に火が通ったら、残りのマリネ液を加えて煮詰めます。
⑥器に盛り付け、温かいうちにお召し上がりください。

ポイント:
マリネ液にハチミツがしっかりと溶け込み、鶏肉に甘さと風味をプラスします。ザラザラ感も加熱で少なくなります。

他にもザラザラ感を楽しめる食べ方はたくさんありますので、ぜひお試しください。

滑らかなマヌカハニーを選ぶコツとザラザラの見分け方

滑らかなマヌカハニーを選ぶためには、結晶化しにくい製品を選ぶことが重要です。

マヌカハニーの成分の確認のほか、適切な製造・保管方法が取られたものを選びましょう。

購入時にチェックすべきポイント

滑らかなマヌカハニーを選ぶためには、そのハチミツがどこでどのように作られているかを確認する事が重要です。

まずは信頼性のある店舗を探すことから始めましょう。マヌカハニーを提供している店舗は多数ありますが、ハチミツ専門店有名な健康食品店は品質管理が徹底されている可能性が高いので、インターネット等で各店舗の顧客レビューや評価をチェックし、信頼性の高い店舗を選びましょう。

ラベルやパッケージの情報から見分ける方法

よいマヌカハニーを購入する際、以下の点に注目してパッケージやラベルを確認しましょう。

MPI認証マークの確認

MPI認証: ニュージーランドの一次産業省(MPI)が発行する認証マークも信頼の指標です。MPI認証は、製品が純粋なマヌカハニーであることを保証します。はちみつ検査機関でマヌカDNA検査をしてその基準を満たしたはちみつのみがマヌカハニーとして認められます。
検査結果が公開されているか証明書がついていれば安心です。

MGO(メチルグリオキサール)、UMF(ユニーク・マヌカ・ファクター)の表示

    MGO表示: MGOはマヌカハニーの抗菌成分であるメチルグリオキサールの含有量を示します。数値が高いほど抗菌効果が高くなります。例えば、MGO100+、MGO400+、MGO550+などの表示があります。はちみつ検査機関の検査結果が公開されているか証明書がついていればさらに信頼がおけます。
    UMF表示: UMFはハチミツの抗菌活性を示します。UMFの値が高いほど抗菌活性レベルが高いことを示しています。UMF10+、UMF15+、UMF20+などの表示が見られます。UMF認証マークは、UMF協会に加入している企業のみが使用できます。

    成分表示と原材料

      純度の確認: 成分表示に「純粋なマヌカハニー」や「100%ニュージーランド産マヌカハニー」と明記されていることを確認しましょう。
      添加物の有無: 添加物や混ぜ物がないことを確認します。純粋なマヌカハニーには、余分な添加物は含まれていないはずです。

      製造元と輸入元の情報

        製造元の詳細: 製造元の名前や住所、連絡先が明記されていることを確認しましょう。信頼できるメーカーであることが分かると安心です。
        輸入元の情報: 輸入元が信頼できる企業であるかも確認します。輸入元が品質管理をしっかりと行っている企業であることが重要です。

        消費期限と保管方法の表示

          消費期限: 消費期限が明確に記載されていることを確認します。新鮮なハチミツを購入するために、消費期限が長いものを選びましょう。
          保管方法: 適切な保管方法が記載されていることも重要です。適切な保管方法を守ることで、ハチミツの品質を保つことができます。

          これらのポイントを注意深く確認することで、高品質なマヌカハニーを選ぶことができます。信頼性の高い製品を選んで、マヌカハニーの豊かな風味と健康効果を実感しましょう。